• 株式会社
    コネクトワールドワイド・ジャパン 代表取締役
    マージョリー・L
    デューイ氏

    Connectworldwide社は、世界各地に30を超える事務所を構える、ホテルや地方自治体の観光局等を対象にセールスマーケティングやPR支援等を行う観光コンサルティング会社だ。世界50か国以上での事業展開で培った広範なネットワークを通じ、各地の観光客のニーズや嗜好に関する深い知見を提供している。

「成長ポテンシャルを秘めた、日本の観光資源」

コネクトワールドワイド・ジャパン社(以下CWW Japan社)は世界的ネットワークや専門知識を活かし、日本のホテルチェーンに対しマーケティングや営業支援を行い、海外からの集客向上を手助けすることで着実な実績を上げてきた。「今後は日本の観光業界におけるサービスの質の向上をお手伝いさせていただくことで、訪日外国人の集客に貢献したいと考えています」と、CWW Japan社代表取締役マージョリー・L・デューイ氏は語る。CWW Japan社の強みは、英語による、さらに行き届いた接客やホテル内のサービスを説明する掲示物や資料の制作など、海外からの宿泊客へのサービス向上やプロモーション推進を目指すホテルや観光局への的確できめ細かな提案力だ。

例えば、外国人観光客を迎えるには、それぞれの国の客の好みに応じたテレビチャンネルやレストランリストを揃えることが必要である。また、日本の習慣が客にきちんと伝えられないことがトラブルになることもある。さらに、言葉の壁があるため、外国人観光客は日本に進出している海外大手ホテルチェーンを選び、日本のホテルや旅館ならではのサービスを味わう機会を逃してしまうこともある。最初に必要なことは、客が日本式のホスピタリティの価値を理解できるような仕組みを整え、日本のおもてなしの心がどういうものであるかを伝えることで、宿泊客のニーズとホテルのサービスのミスマッチを解消することなのである。

CWW Japan社にとって、経済規模が大きく、観光資源が豊富で、最高水準の接客の質を誇る東京や日本の観光市場は大きな魅力だ。「外国人観光客の関心は、歴史、伝統、先端技術、ファッションなどはもちろんですが、一番は食べ物です」と、デューイ氏は断言する。さして知名度のない飲食店でも豊富で満足できる品々を提供してくれる、日本の街は安全である、と旅行者が強調する事実は、彼らが旅行先として日本や東京に寄せる高い信頼の証しである。

特区内にはCWW Japan社の顧客となる主要なホテルチェーン、中小のホテル・旅館が集中しており、現在CWW Japan社が拠点を置く港区西新橋は交通の便が良く、同社にとって理想的な場所だった。また、特区内での事業拡大にあたり、都から委託を受けたコンサルティング会社が、新たな事業を共同開発する適切なビジネスパートナーを迅速に抽出してくれた。この無償コンサルティングサービスを利用して面談のアレンジまで行ったため、CWW Japan社の事業は短期間で円滑に進展した。「都のコンサルティングサービスのおかげで当初から国内向けセールス拡大のきっかけを得ることができました」とデューイ氏は語る。

2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機に、東京はもちろん日本全国で史上最高数の外国人観光客が見込まれ、訪日外国人へのサービス向上の支援ニーズが高まると予測される。一方、地方でのサービスは、グループツアーよりも個人でさまざまな場所を回りたい欧米人観光客のニーズをまだ十分に満たすことができていない。これは、地方の小規模観光事業者が支援を必要としていることを意味している。デューイ氏は「外国人の視点」を取り入れる必要性を指摘する。「日本人は気に留めなくても、訪日外国人にとっては非常に魅力的に映る観光資源がたくさんあるのです」

今、外国人観光客の間で「おしゃれな昔ながらの東京」として、根津が大人気なのだそうだ。またデューイ氏によれば、浅草や秋葉原は食べ歩きツアーに適しているという。CWW Japan社は今後も調査を通じて日本のさまざまな地域に対する観光客の新しいニーズを把握し、ホテルや観光局への新たな提案につなげる計画だ。日本や東京は、観光商品について質・量の両面でまだまだ未開発の成長ポテンシャルを秘めている。

(タミ・カワサキ)

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