国家戦略特区

国家戦略特区は、規制改革を総合的かつ集中的に推進し、産業の国際競争力の強化、国際的な経済活動の拠点の形成の促進を図る制度です。東京都全域が、神奈川県全域、千葉県千葉市及び成田市とあわせて東京圏として指定されています。

制度開始 平成25年
区域(東京圏) 東京都及び神奈川県、千葉県千葉市及び成田市
目的 2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックも視野に、世界で一番ビジネスのしやすい環境を整備することにより、世界から資金・人材・企業等を集める国際的ビジネス拠点を形成するとともに、起業・イノベーションを通じ、国際競争力のある新事業を創出します。
事業内容 国、関係自治体、民間事業者で構成される 東京圏国家戦略特別区域会議区域計画案を作成し、国家戦略特別区域諮問会議を経て、内閣総理大臣の認定を受けます。
東京都は、平成26年5月の区域指定以来、都市再生・医療・創業・雇用・女性活躍の推進等様々な分野において、特区メニュ―の活用と新規規制改革の提案を行っております。

取組内容

1.都市再生分野

都市計画法等の特例

34の都市再生プロジェクトについて、あらかじめ意欲的な都市計画の決定等の目途を定め、区域会議で決定することにより、事業のスピードアップを図ります。

東京駅前の大規模地下バスターミナルや虎ノ門、品川駅周辺での新駅整備等の交通結節機能強化とあわせた国際的ビジネス拠点の整備や、大手町や六本木地区等での外国企業誘致やビジネス交流のためのMICE機能強化拠点の整備、大手町~兜町地区や竹芝地区等での国際金融、コンテンツ産業等多様なビジネス交流拠点の整備等が計画されています。

エリアマネジメントに係る道路法の特例

丸の内仲通り・行幸通り等、新宿副都心街路(都庁前)、大崎駅周辺街路、蒲田駅周辺街路、自由が丘駅周辺街路、日本橋仲通り・江戸桜通り、池袋駅東口グリーン大通り及び歌舞伎町シネシティ広場が特例の認定を受けており、それぞれのまちの特色を生かしたイベントが実施されています。

2.医療分野

外国医師に関する特例

増大する外国人患者のニーズに応えるため、国家戦略特区区域内において医師資格制度に係る二国間協定の特例を設けています。 これまで、外国医師が外国人患者を診療する際、日本と各国との間で定められた二国間協定に基づき、自国の患者に限り診療が認められていました。この特例により、特区内の医療機関においては、外国人の国籍に限らず、外国医師がすべての患者を診察することができるようになります。

聖路加国際大学聖路加国際病院、聖路加メディローカスにおいて外国医師を受け入れ、平成28年9月1日より外国人患者の診療を行っております。 また、トウキョウ メディカル エンド サージカル クリニックにおいても平成29年10月3日より外国人患者の診療を行っております。

保険外併用療養特例

臨床研究中核病院等と同水準の国際医療拠点において、医療水準の高い国で承認されている医薬品等であって国内未承認のもの又は海外承認済みか否かに関わらず国内承認済みの医薬品等を適用外使用するものについて、保険外併用の希望がある場合に、速やかに国が評価を行う特例です。

免疫難病や低侵襲がん治療などの先進医療の実施に向けて、以下の医療機関で特例の認定を受けて取り組みを進めております。

保険外併用療養に関する特例

免疫難病や低侵襲がん治療などの先進医療を実施

臨床研究中核病院等
(早期・探索的臨床試験拠点)
臨床研究中核病院等と
同水準の医療機関
慶応義塾大学病院 がん研究会有明病院
国立研究開発国立がん研究センター 順天堂大学医学部付属順天堂医院
東京大学医学部付属病院 東京医科歯科大学医学部付属病院
都立小児総合医療センター
特区医療機器薬事戦略相談

国家戦略特別区域内の臨床研究中核病院における革新的医療機器の開発案件を対象に、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の担当者が相談者の所属する臨床研究中核病院に必要に応じて出張して特区事前面談及び特区フォローアップ面談を実施する特例です。

下記の医療機関で特区の認定を受けて、革新的医療機器の開発に向けて取り組みを進めています。

特区医療機器薬事戦略相談の実施

治験期間を短縮し、開発から市販・承認までのプロセスを迅速化

                       
慶応義塾大学病院
国立研究開発法人 国立がん研究センター
東京大学医学部付属病院

3.女性の活躍推進

都市公園法の特例

本特例は、都市公園敷地内において、本来設置が認められていない保育所等の社会福祉施設の設置を可能とするものです。(現在、都市公園法の改正により一般措置化)

都市公園法の特例活用状況
都立汐入公園(荒川区)
※ 保育所に加え、学童クラブも設置
荒川区立宮前公園(荒川区)
都立祖師谷公園(世田谷区) 品川区立しながわ区民公園(品川区)
都立蘆花恒春園(世田谷区) 都立木場公園(江東区)
品川区立西大井広場公園(品川区) 都立和田堀公園(杉並区)
都立代々木公園(渋谷区) 都立東綾瀬公園(足立区)
外国人家事支援人材の特例

本特例は、関係行政機関と東京都とで構成する第三者管理協議会の管理の下、特区において、家事支援サービスを提供する企業に雇用される外国人家事支援人材の入国・在留を可能とするものです。

リンク:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/kajishien.html

4.雇用・創業

東京開業ワンストップセンター

外資系企業やベンチャー企業の法人設立に必要な定款認証、登記、税務、年金・社会保険、入国管理等の各種手続を一元化するため、JETRO本部内に 東京開業ワンストップセンターを設置しています。

リンク:東京開業ワンストップセンター

東京圏雇用労働相談センター

上記の東京開業ワンストップセンターと同じフロア内には、外国企業や新規開業直後の企業などが日本の雇用ルールを的確に理解し、円滑に事業展開できるよう支援する 東京圏雇用労働相談センターを設置しています。

リンク:東京圏雇用労働相談センター

創業人材受入促進事業

外国人が日本で創業する場合、「経営・管理」の在留資格の取得が必要です。この在留資格の取得には、現行制度上、入国の際に、事務所の開設に加え、常勤2名以上の雇用又は500万円以上の国内での投資等の要件を満たしている必要がありますが、これらの要件を満たすためには、ビジネスパートナーの確保、事務所の賃貸契約等の準備活動を入国前に行う必要があり、外国人が国内のパートナーなしに、一人で創業することは極めて困難となっています。

特区のスキームでは、入国管理局の審査前に、東京都が事業計画等の確認を行うことで、特例的に6か月間の在留資格が認められます。創業人材は、この6か月を活用することで、国内にいながら様々な準備活動を行うことができるようになります。

リンク:創業人材

5.観光

特区民泊
本特例事業では、宿泊期間が1か月未満の場合であっても、国家戦略特別区域法施行令で定める要件※を満たし、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長)の認定を受けた事業者については旅館業法の適用を除外するというものです。
特区民泊は、住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく民泊制度と異なり、年間営業日数の上限が設定されていません。
平成27年末に大田区において旅館業法特例に関する条例が成立し、全国初の取組として平成28年1月末から運用を開始しております。

6.多摩島しょ関連

焼酎特区

酒税法では、アルコール度数45度以上の酒類(原料用アルコール)の製造免許取得に際して、年間6キロℓ以上の製造が義務付けられています。焼酎特区制度では、特区認定を受けた事業について、酒税法に定める年間数量の適用が除外されます。平成29年12月26日、東京都青ヶ島村において、青酎特区が認定されました。

リンク:青酎特区の認定について

7.自動走行

先端的な自動走行技術の実用化促進

自動走行技術は、日本の基幹産業である自動車産業の競争力向上や関連市場の拡大など、我が国の成長戦略として大きな意義を有しています。また、交通量の多い東京において、渋滞の解消や交通事故の減少が期待でき、交通弱者の移動手段にもなるなど、多くの社会的課題を解決できるポテンシャルがあります。

このため、東京圏国家戦略特別区域会議の下に、「東京都 自動走行サンドボックス分科会」を設置し、東京の玄関口である羽田空港周辺地域等において完全自動走行を見据えた最先端の自動走行技術を活用した様々な実証実験の企画・実施に取り組むとともに、安全性に十分配慮しつつ、現行制度や手続きを見直す、いわゆる「サンドボックス」特区制度の構築を図っていきます。

これらの取組みにより、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、我が国の最先端技術を国内外に発信するショーケースを構築するとともに、2020年以降のレガシーとしていきます。

羽田空港周辺地域と主要な道路図

東京自動走行ワンストップセンター
リンク:東京都 自動走行サンドボックス分科会 (内閣府ホームページ)

8.新規規制改革提案

東京都は平成28年9月9日の第23回国家戦略特区諮問会議における知事提案により、内閣府及び東京都による東京都特区推進共同事務局を平成28年10月4日付で設置しました。都では、本事務局も活用し、数多くの現場のアイデアを活かした新規規制改革提案を行っています。

「東京特区推進共同事務局」の取組について

リンク:東京圏 国家戦略特別区域会議
リンク:東京特区推進共同事務局